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17日に自宅を出発、一路四万温泉へ。温泉の手前で甌穴を見学。宿に車を置き、近くの元禄から続く湯宿「積善館」へ。日帰り入浴+昼食プランにてのんびり。次いで歩いて日向見薬師堂まで往復90分ほどの散歩。温泉街の喫茶店で休憩後、宿へ。 18日は、吾妻渓谷へ。のんびりと2時間ほど遊歩道を散策。遅めの昼食を帰りがけに取り、宿へ戻る。休憩後、温泉街を散策。遊技場にてスマートボール。夜、句会。 19日は、太田の寺に立ち寄り帰宅。 元禄の湯宿に秋の風もらふ 直美(通称:おとう) 初秋や茅葺き厚き薬師堂 ダムに消ゆるてふ渓谷や秋の蝉 千仞の谷へ穂草の傾ぎをり 秋涼し湯街に魚焼く匂 蒸し風呂に小さき入口秋初め 岩 初秋やいにしへの湯屋明るけれ アーチ型にタイル貼られて湯屋新涼 蒸湯てふ入口小さし秋の旅 元禄の湯屋に紅葉の枝かかる 寄り道は湯の街のカフェ風は秋 登り切つて眼下激流秋風裡 遊歩道復路は平ら葛の花 いわな一匹金魚に混じっている新涼 琴美(通称:ねね) 秋の夜に響くは川と草履の音 どんぐりの青きを渓谷に投ぐ 曲線を低く描いてあぶは飛び 甌穴にうずまく水は夏の色 右に父左に母の秋旅行 |
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○ 直美選 ◎遊歩道復路は平ら葛の花 由美子 ○アーチ型にタイル貼られて湯屋新涼 由美子 ◎どんぐりの青きを渓谷に投ぐ 琴美 ○いわな一匹金魚に混じっている新涼 琴美 ○秋の夜に響くは川と草履の音 琴美 由美子選 ◎千仞の谷へ穂草の傾ぎをり 直美 ○ダムに消ゆるてふ渓谷や秋の蝉 直美 ○秋涼し湯街に魚焼く匂 直美 ◎いわな一匹金魚に混じっている新涼 琴美 ○どんぐりの青きを渓谷に投ぐ 琴美 ○甌穴にうずまく水は夏の色 琴美 琴美選 ◎千仞の谷へ穂草の傾ぎをり 直美 ○秋涼し湯街に魚焼く匂 直美 ◎栃洞の滝爽やかに穏やかに 由美子 ○初秋やいにしへの湯屋明るけれ 由美子 ○鹿飛橋行つて戻つて谷紅葉 由美子 ※まずは、琴美の句についてです。 ☆はい、ままいは「いわな一匹金魚に混じっている新涼」をとりました。これはどこっていうのがわかっていて、それを句にしたかっていうところに感心しました。あとは「どんぐりの青きを渓谷に投ぐ」は、これもあの団栗なんだなって感じなんですが、リズムがちょっと気になりました。「甌穴にうずまく水は夏の色」は、暦的にはもう秋なんだけど、あれは「夏の色」って感じだったから、いいかなって思ってとりました。(ままい) ★おとうは「どんぐりの青きを渓谷に投ぐ」の句を一番にとりました。団栗の「青さ」が利いてるのかな。最後は「投げる」でどうかな。「どんぐりの」「あおきをけいこ」「くになげる」でリズムが合うよね。こういうのを「句跨り」っていうけど、やっぱり五七五のリズムは守った方がいいね。「いわな一匹金魚に混じっている新涼」っていうのは、事柄として面白いので一応とったんだけれど、おとうは見ていないので「金魚」っていうのが情景としてあまりよく分からなかった。「鯉」くらいなら分かるんだけど…。(おとう) ☆確かにそう言われると「金魚」と「いわな」が一緒にいるっていうのはおかしい(笑)。でも、池みたいなところに金魚と一緒に居たんだもんね。だから「おやっ」と思って句にしたんだけど…。(ねね) ★事実はそうだったんだろうけど、見てない者にはこのままだと上手く伝わらないかもしれないね。「秋の夜に響くは川と草履の音」は、「川と草履の音」を捉えたところが面白いんじゃないかな。中七に「響くは」って持ってくると何か説明っぽいから、語順を替えて「秋の夜川と草履の音響く」でいいんじゃないかな。「曲線を低く描いてあぶは飛び」は、「を」と「は」を使うとどうしても散文てきになっちゃうんだけど、「低く描いて」はしっかり見てるよね。(おとう) ☆「あぶ」は春の季語だよね。(ままい) ★まあ、いたから作ったんだろうけど、「秋のあぶ」にしたほうが面白いね。「曲線を低く描いて秋のあぶ」ってなかなかいいんじゃない。(おとう) ☆うん、そうだね。「あぶ」が春の季語だって知らなかったからね。(ねね) ★「甌穴にうずまく水は夏の色」は、ままいもあれは「夏の色」だよねって言ったけど、「夏の色」だと当たり前になっちゃうんじゃないかな。逆に素直に「秋の色」って言った方が面白かったんじゃないかな。「右に父左に母の秋旅行」は、素直には出来てるんだと思うけど、下五の「秋旅行」がちょっと無理矢理作った感があるんで、それならば「秋の旅」でいいんじゃないかな。(おとう) ※続いては由美子の句についてです。 ☆ねねは「栃洞の滝爽やかに穏やかに」をとりました。これは「爽やかに穏やかに」のリズムが気に入ったのと、滝なのに「穏やか」なんだあ〜、って以外な感じもいいのかなって思って、これを一番にとりました。「初秋やいにしへの湯屋明るけれ」は、何がいいのかと聞かれると分からんのだけれど(笑)、「いにしへの湯屋」の明るさと「初秋」が、何か合っているように思ったんだよね。「鹿飛橋行つて戻つて谷紅葉」は、「行つて戻つて」っていう動きがあって、「谷紅葉」を見付けて「はっとしている」様子が分かったからとりました。でも、ままいの句がいっぱいありすぎて、ちょっと混乱したかも…。(ねね) ★おとうはまず気になったのが、「谷紅葉」とか「紅葉の枝」が出てきたんだけど、「紅葉(もみじ)」っていうと樹木の種類じゃなくて「紅葉(こうよう)」のことを表すんじゃないかってことなんだ。もちろん「紅葉(もみじ」そのものも「秋」の季語にはなるけれど、それも「紅葉(こうよう)している紅葉(もみじ)」を指すんだと思う。だから、もし使うとすれば、今回見たのは「青紅葉」(夏)なんだろうね。だからまず、「元禄の湯屋に紅葉の枝かかる」「鹿飛橋行つて戻つて谷紅葉」は「紅葉(こうよう)の時期の句」としてならいいんだけど、今回の句としてはとれなかった。そこで、おとうがとったのは、「遊歩道復路は平ら葛の花」で、「復路は平ら」ってところがしっかりしてるし、復路の安心感みたいなものと「葛の花」も合ってるかなって思いました。「アーチ型にタイル貼られて湯屋新涼」も、「アーチ型に」って良く見てるよね。「新涼」の季語も利いていると思います。それからもう一つ「寄り道は湯の街のカフェ風は秋」は、何ということもないようだけど、素直にできてるし、初秋の感じがよく出てるんじゃないかな。「岩穿つ瑠璃色の川爽やかに」は、「穿つ」が強い言葉なんで「爽やか」と合わないんじゃないかな。(おとう) ☆うん、ねねもそう思った。(ねね) ☆ままいとしては「穿つ」は言いたかったんで、いい季語はないかなって探して、何か植物でもって考えたんだけれど、良く名前も知らないし…。季語がぴったりはまるとすごい句かもしれないのに残念でした(笑)。(ままい) ★ねねがとった「初秋やいにしへの湯屋明るけれ」は、下五の「明るけれ」が落ち着かないかなあ。それに、「いにしえの湯屋」っていうと、思い出の中の「湯屋」みたいな感じもしちゃうような気もするな。それから、おとうと同じ様なのがあったな。(おとう) ☆うん、だからさっきおとうの句を見て「あっ」て言っちゃった。(ままい) ★「蒸湯てふ入口小さし秋の旅」、同じとこに目をつけたんだよね。(おとう) ☆あの小さい入口はやっぱりね…。(ままい) ★「秋の旅」がどうなのかな。なんだかぼやけちゃったような気がするな。それから「蒸湯てふ入口」は「蒸湯という入口」ってことになっちゃうから、ちょっとわかりずらいかな。「蒸湯の入口」だもんね。「栃洞の滝爽やかに穏やかに」は、「栃洞の滝」ってのがそれほどポピュラーじゃないからね。何か謂みたいなのがあって良く知られてればいいんだろうけど…。それと、「穏やか」はいいとしても「爽やか」は当たり前かな。(おとう) ☆地名って入れるの難しいよね。いい名前だとは思ったんだけど…。(ままい) ★例えば「鹿飛橋」は知らなくても何となく分かるし、情景も浮かんできそうじゃない。「栃洞」は何かありそうなんだけど、それが分からないんだよね。それから「登り切つて眼下激流秋風裡」は、これは面白いんじゃないかと思ったんだけど、「眼下」「激流」「秋風裡」って続いちゃうとね…。(おとう) ☆「秋の風」にしようかなとも思ったんだけど…。(ままい) ★その方がいいんじゃないかな。やっぱり「眼下激流秋風裡」は重すぎるよね。(おとう) |
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※最後に、直美の句についてです。 ☆ねねはほとんどままいと同じようなのを選びました。「千仞の谷へ穂草の傾ぎをり」は、草の名前が分からなくてもこう言っちゃえばいいんだってのと、「渓谷」って言わずに「千仞の谷」なんて言ったところが面白かったのと、険しい「渓谷」にほんわかした「穂草」が傾いでるところが良かったと思いました。「秋涼し湯街に魚焼く匂」は、おとうの句の中ではすごく分かりやすかったのと、ちょっと引き締まった涼しい空気のの中に魚を焼く匂がするのが、ねねの中ではすんなりと感じられたし、それが「湯街」にもあっていると思ってこの句をとりました。本当はままいがとった「ダムに消ゆるてふ渓谷や秋の蝉」もとろうかと思ったんだけど、リズムが嫌だったのでとらなかったんだ。あと、「籠堂潜る二度目の秋涼し」は、「籠堂」が何だか分からなかった。(ねね) ★あの「日向見薬師堂」の前にあった小さなお堂だよ。行き帰りに潜ったじゃない。(おとう) ☆ああ、あれね。(ねね) ☆「籠堂」を二回潜ったっていうことなんだ。「潜る二度目」じゃなくて、「二度目の秋涼し」だと思って、良く分かんなかった。(ままい) ★そうだよね。言われればその通りだね。(おとう) ☆「蒸し風呂に小さき入口秋初め」は、ままいの句と同じだと思ってとりませんでした。「初秋や茅葺き厚き薬師堂」は、すごく分かりやすかったけど、何かそれだけかなって思って、「元禄の湯宿に秋の風もらふ」は、嫌いじゃなかったんだけど、何となくピッタリとこなかったんだよね。(ねね) ☆ままいは「千仞の谷へ穂草の傾ぎをり」は、ねねが鑑賞したとおりの感覚でいただきました。「ダムに消ゆるてふ渓谷や秋の蝉」は、ああ「秋の蝉」ねって、季語に惹かれてとりました。余りにも蝉が鳴いていたので逆に意識してなかったので、ああ「秋の蝉」ねって感じかな…。「秋涼し湯街に魚焼く匂」は、いかにも人が生きてるなあっていう人間の存在感が良く出ていると思いました。「蒸し風呂に小さき入口秋初め」の句は、この紙が回ってきたときに思わず「わあっ」て言っちゃったんだけど、余りにも同じことを同じように詠んだので驚きましたが、あの小さい入口は印象的で句にしたくなるんだけれど、やっぱり見た人じゃないとわかんないんじゃないかな…。難しいと思いました。「元禄の湯宿に秋の風もらふ」は、「秋の風もらふ」が何を言いたかったのかわからなかったのと、ちょっとオリジナリティーが少なかったのかなって、手堅くまとまってはいるんだけどこれっていうポイントがないのかなって思ってとりませんでした。(ままい) ※以上、午後9時に始まった句会が終わったのは午後11時を過ぎた頃でした。次回は何とか4人での句会をご報告したいとは思うのですが…。またお会い致しましょう。 |
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