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東西に 猫が髭撫であたたかき寒の入 寒鴉啼く夕月に向ひては 万両に卯年の朝日届きたり 眼前の事実冬三日月高し 凍つる夜は一直線に猫走る 星冴えて明日来ることを疑はず 約束は昨日の話星凍つる 月寒し片つぱしから過去となる 逃げも隠れもせず寒月のかうかう 由美子(通称:ままい) 冬の影ピースサインは薄く伸ぶ 穴のあくほど見つめて冬の苺飴 白き息なびくたてがみすりぬけて 白昼の厚き氷を斜にほうる 抱き上げた猫縦長に今日師走 深呼吸腹に冬日の到達し 両足を我凍て土にふんばって 回転す寒の烏は連なって 年始め祖父の手祖母の手確かめる 琴美(通称:ねね) 床に就く鼻先つめたい冬の夜 お正月テレビの前で手相見る 居間にいて父母起こし年明ける 遅く起き餅なし雑煮の汁すする 筑美(通称:つう) 結果は次の通りです。 直美選 ◎逃げも隠れもせず寒月のかうかうと 由美子 ○凍つる夜は一直線に猫走る 由美子 ○月寒し片つぱしから過去となる 由美子 ◎穴のあくほど見つめて冬の苺飴 琴美 ◎抱き上げた猫縦長に今日師走 琴美 ○冬の影ピースサインは薄く伸ぶ 琴美 ○白き息なびくたてがみすりぬけて 琴美 ○深呼吸腹に冬日の到達し 琴美 ○お正月テレビの前で手相見る 筑美 ○居間にいて父母起こし年明ける 筑美 由美子選 ◎葬りては寒椿垣一面に 直美 ○東西に神馬舎ありて寒温し 直美 ○寒鴉啼く夕月に向ひては 直美 ○万両に卯年の朝日届きたり 直美 ◎冬の影ピースサインは薄く伸ぶ 琴美 ○白昼の厚き氷を斜にほうる 琴美 ○抱き上げた猫縦長に今日師走 琴美 ○深呼吸腹に冬日の到達し 琴美 ◎お正月テレビの前で手相見る 筑美 ○床に就く鼻先つめたい冬の夜 筑美 ○居間にいて父母起こし年明ける 筑美 琴美選 ◎万両に卯年の朝日届きたり 直美 ○東西に神馬舎ありて寒温し 直美 ◎星冴えて明日来ることを疑はず 由美子 ○月寒し片つぱしから過去となる 由美子 ◎遅く起き餅なし雑煮の汁すする 筑美 ○居間にいて父母起こし年明ける 筑美 琴美選 ◎鐘楼を潜り秋蝶色増せり 直美 ○団栗を拾へば上り坂始まる 直美 ◎秋うらら壁掛時計六角形 由美子 ○暮早したたまれてゐる車椅子 由美子 ◎すみっこでふくれたインコ秋終り 筑美 ○秋終りさびしくなった田んぼ道 筑美 筑美選 ◎万両に卯年の朝日届きたり 直美 ○臘梅の小道坂道娘と詣づ 直美 ◎凍つる夜は一直線に猫走る 由美子 ◎抱き上げた猫縦長に今日師走 琴美 選句の後は、いつものようにテープレコーダーで録音をしながら、それぞれの句について意見交換をしたのですが、現在多忙中によりテープ起こしをしている時間がありません。とはいうものの、前回のご報告からは2ヶ月以上もたってしまっておりますので、今回は前編ということで、選句までをご報告させていただきます。 追って句会の様子も後編としてご報告させていただきますので悪しからず…。 それでは、またお会いいたしましょう。 |
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